〜ながら,整形外科を目指す

諸事情で回り道をしながら整形外科専門医を目指している医師のブログです.医学,語学,資産形成,コーヒー,EDM,スポーツが好物です.

今号の週間ダイヤモンドに興味深い記事がありました.

厚生労働省11/22発表の薬価制度改革案に長期収載品の薬価が大幅に下げられることが記載されたようです.

 

このような事態になると,売上を長期収載品に依存している中小企業への打撃が大きく,注目が集まっているのが

モーラス®(久光製薬

エパデール®(持田製薬

アルツ®(科研)

の3兄弟(御三家?)のようです.

自分は新規薬には懐疑的な立場なので,ジェネリック医薬品を多用していますが,,

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(週間ダイヤモンド,2017/12/16,pp14)

スマートにいこう

今日は教室のグループ内ミーティングに参加してきました.

整形外科医員はなんとなく,他科よりもMACユーザーが多い印象です.

HDMIを内蔵していない場合はUSB→HDMIへのアダプターを使用してプレゼンテーションを行います.

その際にフルスクリーン化など,ショートカットツールを多用していたりするとスマートなできる印象を与えられるかなと,自分のMACに導入してみました.

 

Better touch tool

は以前に使用していたのですが,有料化に伴い使用権利がなくなったため使用できていませんでした.

そこで再度検索すると

Better snap tool

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という,ウインドウを簡単に縮小,拡大できるアプリを"360円"で購入すると,Better touch toolが最安値で利用できることがわかり,早速ダウンロードして使用開始しました.

バンバン使い倒したいと思います.

 

爪脱臼 シラー法 爪整復

本日は爪脱臼の整復方法,シラー法について.

ネットを探していてもなかなかいい写真がでてきません.

自分の研修医時代に知りたかったことをまとめました.

1.爪脱臼のみの場合

 十分に洗浄して下図の如くシラー法で爪を整復します.爪がいくら剥がれていても創部の保護目的に爪を戻してあげた方がいいです.自分は18G針で爪に穴をあけて,4−0ナイロンなどで縫合する場合が多いです.

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2.末節骨開放骨折+爪脱臼

 開放骨折の場合は,創部保護のために爪の存在がさらに重要になります.必ず爪は戻しましょう.開放骨折は下図のようなGustilo分類で分類されます.Gustilo Ⅰで3L,Ⅱで6L,Ⅲで9Lの洗浄が必要と言われます.整形外科医はきれい好きなんですよね.

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尺骨茎状突起骨折,尺骨遠位端骨折 Biyani分類

橈骨遠位端骨折に尺骨茎状突起骨折合併するケースにはよく遭遇しますが,尺骨の骨幹端部で粉砕している症例がいたのでまとめます.

治療方針の決定には

1)茎状突起骨折の部位

2)遠位橈尺関節の状態

上記2点の把握が重要です.

また橈骨遠位端骨折合併の際は,尺骨単独骨折と区別することが必要です.

合併例では一般的に,橈骨固定後も遠位橈尺関節の不安定性を認める症例や,尺骨骨片の異常可動性がある症例に骨接合術が必要となります.

 

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尺骨茎状突起に付着する三角線維軟骨複合体(TFCC)

TFCCの機能

遠位橈尺関節の支持性,および尺側手根骨の緩衝作用.

 

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内田先生らの分類

 

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中村先生らの分類

a)先端部骨折,b)中央部骨折,c)基部水平骨折,d)基部斜骨折

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骨折が茎状突起だけではなく,骨幹端に及ぶ際に用いられる,Biyani分類

足部変形,内反凹足,麻痺足 創外固定 骨切り

久しぶりの更新です.

今回,足部変形について1例報告する機会があり,自分自身の勉強になったので,内容について簡単にアップしたいと思います.

まず,麻痺性足部変形について

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いわゆる麻痺足に生じる足部変形は基盤となる疾患により,各筋に弛緩性,痙性麻痺と軟部組織の拘縮を来し,骨性変形が合わさることで一見複雑な足部変形を来します.

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治療戦略については,それぞれの病態,治療時期に応じて上記のようになります.

今回凹足に対して行なった治療方法について画像と共に紹介します.

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これらにIlizarov創外固定を併用して治療を行いました.踵骨の変形を伴った際には踵骨骨切り,足趾の変形合併の際には骨切り,IP関節固定が併用される症例もあるようです.

股関節 人工骨頭 人工股関節置換術 アプローチの比較,Southern,Hardinge,後側方,外側アプローチ

次回の人工骨頭挿入術にむけて復習中です.

以前の病院では外側アプローチ,いわゆるHardingeアプローチでしたが,今回は後側方アプローチ,いわゆるSouthernアプローチで施行することになりそうです.

 

2006年のCochraneライブラリー

f:id:tmlucky8:20170814233740p:plainでは”The quality and quantity of information extracted from the trials performed to date are insufficient to make any firm conclusion on the optimum choice of surgical approach in adult patients undergoing primary THA for OA.

と後方と外側アプローチで有意な違いはないとの報告

また脱臼率に関してはKwonらによると下記のようです

 

Approach
Dislocation rate (%)
No of hips
Anterolateral
0.7
2147
Direct lateral
0.43
2309
Posterior (without repair)
4.4
505
Posterior (with repair)
1.0
2084

(Kwon CORR 2006)

脱臼率に関してはやはり,後方の方が若干高くなっております.

しかし前方アプローチは筋損傷が少なく,術後回復が早いというメリットはありますが,THAと異なり,人工骨頭置換では関節包を温存するため展開,特に大腿骨側の処置が困難なケースが多いようです.

The journal of arthroplasty

では後側方 80 versus 前方アプローチ 129 hipsで 矢状面での大腿骨側ステムアライメントについて
 - DAAではPLに比べ前傾挿入となる.
 - neutralとなったのはDAA 79%,PL 91%と報告しております.
 
また後方アプローチは展開が容易で応用がききやすいことから,是非習得するべきアプローチといえるでしょう..
 
今回は御高齢の患者で骨皮質が菲薄化しているため大腿骨側の処置を粗雑に行うと,大腿骨側の骨折を起こしそうなので,後方アプローチに軍配があがりそうです.
 

triplane fracture 脛骨遠位端骨折 骨端線損傷 Salter-Harris

先日,小児の脛骨遠位端骨折を経験しました.

その際にカンファレンスでtriplane fractureについて言及があり,整理してみました.

Triplane fracture”とは

矢状面,前額面,水平面の3平面に骨折を有するもの
脛骨遠位骨端線閉鎖前の限られた年齢に発生する,比較的稀な骨折であるとされます.
 
1970年 Marmorがan usual fracture of distal tibial epiphysisとして報告
1972年 Lynnが「矢状面,前額面,水平面の3平面に骨折を有するもの」と定義,命名しました.
 
正面像ではS-H分類Ⅲ型,側面像にてⅡ型あるいはⅣ型を示し,一般的に two fragment typeが多い.
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脛骨遠位骨端線の閉鎖は中央→内側→外側となり,内側の骨端線が閉鎖し,外側の骨端線が閉鎖する前の時期に外旋力が加わることで発症すると考えられる.
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骨端線閉鎖年齢 
 女子は男子より1.5から2歳ほど早い.
 
Spiegelらは小児足関節損傷において
 S-H分類Ⅲ型,Ⅳ,Ⅴ型,triplane fracture, j. Tillaux fractureにおいて2mm以上の転位がある症例を後遺症を生じやすいhigh risk groupとしている.
整復後も2mm以上の転位が残存する際に観血的治療の適応.
転位を整復できれば,骨端線閉鎖時期に近い時期での受傷のため,変形,成長障害,関節症変化は起こしがたいとされる.
 
骨折型としては稀なようですが,関節内骨折の原則に乗っとり2mm以上の転位があれば整復,固定の認識で問題ないようです.