〜ながら,整形外科を目指す

諸事情で回り道をしながら整形外科専門医を目指している医師のブログです.医学,語学,資産形成,コーヒー,EDM,スポーツが好物です.

肩の痛み,肩鎖関節脱臼,鎖骨遠位端骨折 Zip tight

今日は鎖骨遠位端骨折の手術でした.

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一般的にCraig-田久保分類で鎖骨遠位端骨折は分類されます.

今回のケースではこの分類では分類困難でした

ところがAO分類では分類可能でした

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形としては上記のC2に近いのですが,関節内には及んでいない骨折のためC1と分類しました.

その際の手術治療として,

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フックプレート,遠位端用プレートがありますが.,

今回の症例では安静度が保てない可能性があったので

フックプレート+Zip tightを使用しました.

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断裂した烏口鎖骨靭帯を形成する手術を併用することで固定性はかなり良好と考えられました.

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Bosworth法と同様の方法で,抜釘不要というメリットがあると思われます.

フックプレートを使用したので,いずれ抜釘は必要なのですが,,

手技自体は鏡視も不要で,透視のみで一回の刺入で可能でした.鏡視すればさらに安全に可能だったでしょう.

次回行う際には正面,斜位での透視を確認しながら行うことでさらに安全に正確に行うことができるようにしようと思います.

慢性腰痛 薬物治療について

現在慢性疼痛についての治療方法を検討中です.

慢性疼痛の機序として下行性疼痛抑制系が知られている.

 

下行性疼痛抑制系とは

一方、脊髄よりも上位にある脳幹部から脊髄後角に下行し、痛覚情報の中枢神経系への入り口である脊髄後角で痛みの伝達を抑制する「下行性疼痛抑制系」がヒトの神経系には存在しており、中脳や延髄のオピオイド受容体が活性化されると、この下行性疼痛抑制系が作動します。

(日本ペインクリニック学会)

下行性疼痛抑制系を活性化する薬剤として

オピオイド抗うつ薬,ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液

などが存在する.

その中で,,

抗うつ薬

脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンおよびセロトニンを増加させることにより、下行性疼痛抑制系を賦活することで鎮痛作用を発揮すると考えられている.

 

今まで抗うつ薬ということで使用することに抵抗感があり使用していませんでしたが,治療選択肢を増やすという意味で積極的に使ってみようと思います.

 

ビットコイン,ブロックチェーンについての雑感

自分はFeedlyというアプリを利用して,整形外科医の先生方,資産形成に関すること,論文updateなどの情報を仕入れさせて頂いています.

先日整形外科医のブログ主の記事に大変興味深い内容がありました.

整形外科医のブログ : バブルの意義を考える

”バブル=悪 というイメージがありますが、私は必ずしもそうとは言い切れないと感じています。その理由は、バブルは社会に劇的な変化を引き起こすきっかけとなるからです。

                    中略

本質的価値があるのか否かは不明ですが、仮想通貨はバブルの可能性が高いと考えています。しかしバブルだとしても、ブロックチェーンを世に広めるきっかけとなりました。
ITバブルで踊った人の資金が高速インターネット網を敷設する資金となったように、仮想通貨バブルを最後まで踊る人の資金はブロックチェーン技術を育む糧となるでしょう。
このように、バブルにも良い面があります。バブルを全否定するのではなく、社会に大きな変化をもたらす孵化器であることも認識しておくべきでしょう。”

 

非常に示唆に富んだ内容でした.社会にインパクト与えた事象は形を変え,本質部分が生き残り発展していく.

 

麗澤大学経済学部教授を務めていらっしゃる中島真志先生も

”そもそも「交換手段」として始まったビットコインは、「投資用資産」に変質してしまっており、その先行きについては、混乱の要素や注意すべき点が多い、ということなのです。こうした意味を込めて、ビットコインは「終わった」”

と述べており,基幹技術であるブロックチェーンについて説明しておられました.

 

”通貨”なのに貨幣に換算した値段が乱高下するビットコインはやはり安定性に乏しい時点で社会一般に通用する通貨ではないと自分は考えます.

しかし今後ブロックチェーン技術が流通することによりどのようなインパクトが社会に与えられるのか,楽しみですし今後成長分野と考えられるので,機会があれば投資対象としてみたいと思います.

 

今号の週間ダイヤモンドに興味深い記事がありました.

厚生労働省11/22発表の薬価制度改革案に長期収載品の薬価が大幅に下げられることが記載されたようです.

 

このような事態になると,売上を長期収載品に依存している中小企業への打撃が大きく,注目が集まっているのが

モーラス®(久光製薬

エパデール®(持田製薬

アルツ®(科研)

の3兄弟(御三家?)のようです.

自分は新規薬には懐疑的な立場なので,ジェネリック医薬品を多用していますが,,

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(週間ダイヤモンド,2017/12/16,pp14)

スマートにいこう

今日は教室のグループ内ミーティングに参加してきました.

整形外科医員はなんとなく,他科よりもMACユーザーが多い印象です.

HDMIを内蔵していない場合はUSB→HDMIへのアダプターを使用してプレゼンテーションを行います.

その際にフルスクリーン化など,ショートカットツールを多用していたりするとスマートなできる印象を与えられるかなと,自分のMACに導入してみました.

 

Better touch tool

は以前に使用していたのですが,有料化に伴い使用権利がなくなったため使用できていませんでした.

そこで再度検索すると

Better snap tool

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という,ウインドウを簡単に縮小,拡大できるアプリを"360円"で購入すると,Better touch toolが最安値で利用できることがわかり,早速ダウンロードして使用開始しました.

バンバン使い倒したいと思います.

 

爪脱臼 シラー法 爪整復

本日は爪脱臼の整復方法,シラー法について.

ネットを探していてもなかなかいい写真がでてきません.

自分の研修医時代に知りたかったことをまとめました.

1.爪脱臼のみの場合

 十分に洗浄して下図の如くシラー法で爪を整復します.爪がいくら剥がれていても創部の保護目的に爪を戻してあげた方がいいです.自分は18G針で爪に穴をあけて,4−0ナイロンなどで縫合する場合が多いです.

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2.末節骨開放骨折+爪脱臼

 開放骨折の場合は,創部保護のために爪の存在がさらに重要になります.必ず爪は戻しましょう.開放骨折は下図のようなGustilo分類で分類されます.Gustilo Ⅰで3L,Ⅱで6L,Ⅲで9Lの洗浄が必要と言われます.整形外科医はきれい好きなんですよね.

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尺骨茎状突起骨折,尺骨遠位端骨折 Biyani分類

橈骨遠位端骨折に尺骨茎状突起骨折合併するケースにはよく遭遇しますが,尺骨の骨幹端部で粉砕している症例がいたのでまとめます.

治療方針の決定には

1)茎状突起骨折の部位

2)遠位橈尺関節の状態

上記2点の把握が重要です.

また橈骨遠位端骨折合併の際は,尺骨単独骨折と区別することが必要です.

合併例では一般的に,橈骨固定後も遠位橈尺関節の不安定性を認める症例や,尺骨骨片の異常可動性がある症例に骨接合術が必要となります.

 

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尺骨茎状突起に付着する三角線維軟骨複合体(TFCC)

TFCCの機能

遠位橈尺関節の支持性,および尺側手根骨の緩衝作用.

 

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内田先生らの分類

 

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中村先生らの分類

a)先端部骨折,b)中央部骨折,c)基部水平骨折,d)基部斜骨折

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骨折が茎状突起だけではなく,骨幹端に及ぶ際に用いられる,Biyani分類