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Crowe分類 〜発育性股関節形成不全の分類,実際の測定方法についてご紹介〜

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2021年6月4日

発育成股関節形成不全(DDH)とは

DDHとは,Developmental Dysplasia of the Hipの略称です.

出生時に既に股関節脱臼がある場合や,後天的に脱臼が進行することを総称します.
そのため臼蓋形成不全,先天的股関節脱臼,股関節亜脱臼状態もDDHに含まれる形になります.

以前はCDH(Congenital Dislocation of the Hip)と呼ばれていました.

 

Crowe分類とは

DDHにおける股関節脱臼の分類としてCrowe(クロー)分類があります.

股関節がどの程度上方偏位しているかを4段階に分けた分類であり,概ね手術難易度に影響するとされます.

骨頭が最も上方化しているType4では人工股関節全置換術(THA)により高度の脚延長を要する場合もあり術後の麻痺の危険性を減らすために大腿骨の骨切り術を併用する場合もあります. 

Crowe分類の計測方法

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両側涙痕を結んだ線から,どの位置に骨頭下縁があるかで分類します.

実際には涙痕から骨頭下縁間をA,腸骨上縁〜坐骨下縁をBとし,

5A/Bの数値をもとに判定します.

・骨頭直径の 0 〜 1/2 の範囲にあるものをType 1

・骨頭直径の 1/2 〜 3/4 の範囲にあるものを Type 2

・骨頭直径の 3/4 〜 1 の範囲にあるものをType 3

・骨頭直径分以上上方偏位しているものを Type 4

まとめ

DDHの分類であるCrowe分類を紹介しました.

術前の患者状態の把握は術者にとっても必要ですし,患者さんにとっても自分の股関節の状態を把握する定量的な指標と考えられます.