整形外科学的考察を行うブログ

Daily Orthopedics ~整形外科チャンネル~

整形外科専門医が執筆.日々の診療に役立つ知識をまとめています.

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画像診断

足関節レントゲン写真のみかた、内果骨折の治療法

この記事の要約 ・足関節の単純X線写真では内旋位で撮影するMortise viewも重要です. ・骨折が明らかでなくても捻挫(靭帯損傷)の可能性もあり,遠位脛腓関節部にはシンデスモーシスという構造が存在します. 【構造】 【単純X線写真】 ー正面像 ー側面像 …

中手骨のみかた −骨折の名称,手術適応まで解説−

【構造】 【単純X線写真】 −正面像 -斜位像 【手術適応】 −中手骨骨頭骨折 −中手骨骨幹部骨折 【各骨折の病名】 −ベネット骨折 −ローランド骨折 −ボクサー骨折 ・手の外傷は救急外来で最も遭遇する外傷の1つであり,単純レントゲン写真の読み方や治療適応に…

膝関節レントゲン写真のみかた

【構造】 【単純X線写真】 −正面像 -側面像 −軸射像 【構造】 ・人体で最も大きな関節であり,大腿骨と脛骨間の大腿脛骨関節,膝蓋骨と大腿骨の間の膝蓋大腿関節に関節面をもち,大腿脛骨関節は内側・外側コンパートメントに分かれる. ・半月板,靭帯,筋肉…

股関節のレントゲン写真のみかた -Tear dropについても解説します-

【構造】 【単純X線写真】 −正面像 -軸位像 −ラウエンシュタイン像 【涙痕,Tear dropとは】 −大腿骨頭すべり症 【構造】 ・体幹,下肢を連結する球関節で立位,歩行において最も重要な役割を果たします. ・構成する骨は寛骨と大腿骨です.骨盤側の関節部分…

踵骨のレントゲン写真のみかた-踵骨骨折の診断,ベーラー角,アントンセン像とは-

【構造】 【単純X線写真】 −側面像 -ベーラー角 −軸位像 −アントンセン像 【構造】 ・踵骨は足根骨最大の骨で皮質骨が薄く海綿骨が豊富です. ・内側の載距突起は内果より1横指ほど下方で体表から触知可能です. ・載距突起は三角靭帯,踵舟靭帯が付着し下方…

足部レントゲン写真のみかた

【構造】 【単純X線写真】 −正面像 −側面写真 −斜位像 【構造】 ・足部は26個の骨で構成され,踵骨,距骨で構成される後足部,舟状骨,立方骨,楔状骨群で構成される中足部,中足骨,趾骨で構成される前足部に分類される. ・後足部と中足部をつなぐChopart…

手関節レントゲン写真のみかた−各部位の名前と救急でよくみる骨折について−

【構造】 【単純X線写真】 【橈骨遠位端骨折】 【舟状骨骨折】 【構造】 ・橈骨,尺骨,8個の手根骨,5本の中手骨,末節骨,中節骨,基節骨から構成されます. ・手関節は骨,関節,靭帯,三角線維軟骨複合体(TFCC)より構成され,血管,神経,筋肉,腱が入…

肩関節レントゲン写真のみかた,考え方

肩関節障害はアスリートや中高年に好発し、高齢者では転倒による上腕骨近位端骨折も頻度が高い疾患です。 この記事では肩関節のレントゲン写真の撮り方、見方について解説していきます。 今回の要約 外傷の際には正面像、スカプラY撮影が有用である。 オーバ…

胸腰椎レントゲン写真のみかた−特に腰椎圧迫骨折について−

脊椎の名称 胸椎単純X線写真 three column theory 圧迫骨折の画像診断 単純X線写真 椎体骨折評価基準 ー定量的評価法(Quantitative Measurement: QM法) ー半定量的評価法(Semiquantitative Method: SQ法) CT,MRI 脊椎の名称 ・7個の頚椎,12個の胸椎,5…

頚椎レントゲン写真のみかた,考え方

レントゲン撮影の原則,方法 ・頚椎X線は,外傷では3方向(正面,側面,開口位正面)撮るのが基本です ・頚椎側面写真が重要であり,側面X線を撮る場合,両手を尾方へ引っ張り,極力第7頚椎まで撮影できるようにしたほうが望ましいです. ・第一頚椎は環椎,…