【構造】
・足部は26個の骨で構成され,踵骨,距骨で構成される後足部,舟状骨,立方骨,楔状骨群で構成される中足部,中足骨,趾骨で構成される前足部に分類される.
・後足部と中足部をつなぐChopart(ショパール)関節は距舟,踵立方関節で構成される.
・中足部と前足部をつなぐLisfranc(リスフラン)関節のうち,第2趾列への接合部は,楔状骨群が作るくぼみに中足骨基部がしっかりとはまり込む骨構造と内側楔状骨−第2中足骨間のリスフラン靭帯のため可動性が低い.
・第3−5趾列は比較的可動性が高く,前足部外側に柔軟性をもたせている.
【単純X線写真】
−正面像
・骨の配列,骨折線の有無,石灰化,骨化の有無を確認します.
・読影はABCD,すなわちA:アライメント,B:骨(Bone),C:軟骨(Cartilage),
−側面写真
・前足部から中足部は骨構造が入り組んでおり,読影が難しい場合もあります.
・後足部では距骨,踵骨を確認しますが,踵骨骨折の確認にはアントンセン撮影という,後距踵関節に焦点をあてた撮影法があります.
−斜位像
・前足部から中足部の読影に有効です.
・頻度が高いものとして第5中足骨基部に生じる下駄履き骨折,Jones骨折があります.