一般的に医療者側と,患者さん側の知識には大きな違いがあります.
医療者は日常的に病気をみているので,経験もつきますし,医療知識についても詳しくなっていく場合が多いです.
一転,我々も工業や金融,経済,電子,営業など他領域にいけば,知識の違いにより言っている内容のほとんどが理解できない可能性が高いです.
医療者同士の相談では,病気の用語を伝えるだけで,一般的な患者像,検査,治療方針,経過などが頭に浮かぶものです.
また患者さん側のもともとの知識量も個人差があります.
例えば,肺炎,尿路感染,胆嚢炎,脳梗塞,これらの病名を聞いて,ニュースでみたり,周りにいて知っているという人から,どの臓器の病気かまでわからない方もいるかと思います.
病状説明はそんな難しい内容を,できるだけわかりやすく,短時間でスムーズに伝えるというかなり難解な作業であることが最近わかってきました.
当たり前を当たり前でない人に伝えたい
わたしたちの医師の説明ってきっとこんなことです。
「自分にとって当たり前のことを、当たり前でない患者さんにどのようにしてうまく伝えるか」
Nsがデタラメ書いているってことは、患者さんにはもっとバラバラに伝わっているのではないか?
Nsの看護記録が、こちらの説明した内容とばっちりだったら、きっと患者さんにもうまく伝わっているだろう。
と思うことにしました。
そう思ってくると、説明にとても神経を使うようになります。
実体験も含めて,とぜんな脊椎外科医の先生がいうように,病状説明に今後神経を使うようにしようと決意した日でした.