整形外科学的考察を行うブログ

Daily Orthopedics ~整形外科チャンネル~

整形外科専門医が執筆.日々の診療に役立つ知識をまとめています.

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ピロリ除菌

今日の外来にて

学生時代に習ってから封印されていた知識を使用しました!

そうピロリ菌除菌薬を処方しました。

自分は普段、入院患者メインで外来をやる機会はなかったので初処方です。

実はピロリ菌の検査は6種類もあるようです。

尿素呼気試験といった患者に負担の少ない簡便なものから内視鏡で組織を生検するものまであり、それぞれ検査の特性があるようです。

専門家であれば、使い分けるのでしょうが、こちとらそんなのやってる暇はないので、スタンダードを覚えて、例外は調べるスタンスでいきます笑

今日の方は尿素呼気試験でしたが、この検査は非常に有用なようで、確定診断にも、除外診断にも使えそうです。結果判明まで時間がかかるのがネックですが、何度も検査するより良い検査1回で診断できた方がいいですよね

治療は3つの薬を1週間、朝夕で内服して、4週間後に効果判定という形のようです。

内容は漠然と知っていても、いざ実践となると効果判定までどの程度期間をあけるとか、わからない部分が多いことがわかります。

やっぱり実践を通して、日々勉強が一番と痛感してます。

明日も外来があるので頑張ろう!

睡眠時間と肥満について

睡眠時間が食欲調節ホルモンの分泌に影響する⇨寝ていない人は太りやすい??

 

OECD経済協力開発機構)の2014年の報告では日本人の睡眠時間は7時間43分で、OECD加盟26ヵ国中、第2位の短さでした。(第1位は韓国:7時間40分)
特に、35~59歳の‶働き盛り″と言われる世代で睡眠時間が少なくなってきています。

 

食欲を調節するホルモンはレプチングレリンの2つがあります。

 

・レプチンは脂肪細胞から分泌されて摂食抑制とエネルギー消費増加に、グレリンは胃から分泌されて、摂食亢進と脂肪蓄積に働くホルモンです。
レプチンとグレリンの作用は拮抗的で、睡眠時間の短縮によってレプチンが減少し、グレリンが増加することがわかっています

睡眠時間が短い⇨摂食亢進、脂肪蓄積に働くというわけです

・実際、睡眠時間が短い場合には肥満になりやすいことが報告されています(Gangwisch JE, et al. Sleep 28: 1289-1296, 2005)
 
個人的には夜遅くまで起きていると、お腹が減ってきて、何かつまんでから寝ているので、脂肪蓄積しているのかなと思っていたんですが、それがなくても睡眠時間が短いと太りやすいようですね。。
みなさんもお気をつけて!