本日、腰部神経根ブロックを行いました。
ブロック注射とは神経周囲に針を刺して、直接麻酔薬を投与するもので、痛みの改善に効果があります。
腰部神経根ブロックは一般に腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症などで足のしびれや痛みなどの神経症状がある場合で、一般の腰痛では適応になることは少ないと思います。
やり方について、ネットで検査してみましたが、いいものがなかったのでまとめてみました。
1.透視台に患者をうつ伏せとする
2.目標レベルの横突起下縁、棘突起をマーキング
3.刺入点の目安は横突起基部下縁の高さで正中から4〜5cm外側
4.消毒、ドレープ
5.カテラン針を用いて、横突起まで局所麻酔を行う
6.ブロック針を20°〜40°程度の範囲で傾けて、横突起基部にむけて刺入し、一度横突起に当てて深さを確認する
7.ブロック針を引き戻し、横突起下縁をすべらせるように内側尾側へ進める
8.放散痛が得られた時点で、針を止めて、非イオン性造影剤(脊髄用)を0.2mlずつ緩徐に注射して、正面像で神経根周囲に造影剤が貯留すること(神経根造影)、痛みの再現性を確認する
9.局所麻酔薬±ステロイドを注入する
斜位法というものもあります。
1.患側を上にしたやや斜めの体位をとり、目的の椎体終板が一直線になるようにX線管球を調整する。
2.刺入点は神経根があると予想される位置の直上とし、X線透視像で針が点状となるように刺入する。
放散痛が得られたらあとは同様です。造影の際には一度正面像で神経根が造影されるか確認するとよいでしょう。
斜めに針を刺入していきますが、椎間関節(上・下関節突起)や椎体に針先があたっている場合があり、角度を調整していく必要があります。